借り換え諸費用を借入に含めると総額はいくら増える?計算例と確認点

公開・内容確認:2026年10月28日

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結論

住宅ローンの借り換えで、事務手数料や登記費用などの諸費用を新しいローンの借入額に含めると、手元の現金を使わずに借り換えられる代わりに、諸費用にも利息がかかり、総返済額は増えます。増える額は「諸費用の額」「借り換え後の金利」「返済期間」で決まり、次の仮の条件で計算すると、現金で払う場合と比べて総支払額が約11万円多くなりました。

差が生まれる理由は、利息だけではありません。事務手数料が「借入額×率」の定率型の場合や、抵当権設定の登録免許税(債権金額×0.4%)は、借入額を増やすとそれ自体も増えます。諸費用を含めるかどうかは、手元資金の余裕、金利、金融機関の取扱いを合わせて判断し、最終的な金額は金融機関の見積書で確認してください。金利や条件は金融機関の公式ページの表示と、申込時の審査結果で決まります。

諸費用を借入に含められるか:公式の表示

諸費用を借入に含められるかどうか、どの費用を含められるかは、金融機関や商品によって異なります。公式の表示の例を挙げます(2026年10月28日確認)。

金融機関・商品公式ページの表示
住宅金融支援機構【フラット35】借換融資フラット35借換融資は100万円以上1億2,000万円以下(1万円単位)、対象ローン残高と機構担保評価額200%の低い額等が上限です。公式の「残高」には借換え時に必要な対象費用等を含められる注記があります。対象費目・上限・審査を同時に満たす必要があり、任意の費用をすべて上乗せできるわけではありません。機構の利用条件と対象費用
auじぶん銀行 住宅ローン手数料や諸費用も借入金額に含めて申し込めると記載(印紙税、火災保険料、地震保険料などを例示)。借り換えに限った記載ではない。事務手数料は借入金額×2.20%(税込)

【フラット35】の借換融資では、借換諸費用を含めたときに上限(残高か担保評価額の200%のいずれか低い額)との関係がどうなるかを、取扱金融機関で確認してください。借換融資の条件は【フラット35】の借換融資、諸費用の項目ごとの決まり方は借換え諸費用の一覧で詳しく扱っています。

計算の前提

ここでは、諸費用を次のように置きます。登録免許税と印紙税は法令・国税庁の定め、事務手数料は定率型の例、司法書士報酬は仮の数字です。

費用決まり方借入2,500万円借入2,580万円
事務手数料(定率型)借入額×2.20%(税込)550,000円567,600円
抵当権設定の登録免許税債権金額×0.4%100,000円103,200円
旧抵当権の抹消の登録免許税不動産1個につき1,000円(土地・建物の2個と仮定)2,000円2,000円
印紙税(金銭消費貸借契約書)1,000万円超5,000万円以下は2万円20,000円20,000円
司法書士報酬依頼先ごとに異なる(仮に10万円)100,000円100,000円
合計772,000円792,800円

諸費用を借入に含める場合、借入額を増やすと事務手数料と登録免許税も増えるため、「残高+諸費用」がちょうど収まる借入額を逆算します。残高2,500万円に、借入額に比例しない費用12.2万円(抹消の登録免許税、印紙税、司法書士報酬)を足し、比例する費用の率(2.20%+0.4%=2.6%)を考えると、必要な借入額は約2,579.3万円です。ここでは1万円単位に切り上げて2,580万円とし、そのときの諸費用は792,800円、残高と諸費用を払って残る7,200円は端数とします。

計算結果:現金で払う場合と借入に含める場合

借り換え後の金利を1.0%(仮定)、残り20年(240回)、元利均等返済として、毎月の返済額を円未満四捨五入して240回を掛けた概算です。実際の返済額は金融機関の計算方法(端数処理、最終回の調整)で少し変わります。

項目A:諸費用を現金で払うB:諸費用を借入に含める
借入額2,500万円2,580万円
毎月の返済額114,974円118,653円
返済総額(240回)27,593,760円28,476,720円
手元から払う諸費用772,000円0円
総支払額28,365,760円28,476,720円

BはAより総支払額が110,960円多く、毎月の返済額は3,679円多くなります。差の内訳は次のとおりです。

合計20,800+82,960+7,200=110,960円です。借り換え後の金利が高いほど、返済期間が長いほど、この差は大きくなります。例えば、諸費用分の80万円を同じ20年で借りた場合の返済総額は、金利1.0%で882,960円、金利1.5%で926,400円です(概算)。

借り換えそのものの効果と合わせて見る

現在のローンの金利を仮に1.8%とすると、残高2,500万円・残り20年の毎月の返済額は124,117円、返済総額は29,788,080円です。この前提では、借り換えによる総支払額の減少は、Aで約142.2万円、Bで約131.1万円になります。諸費用を借入に含めても借り換えの効果が残るかどうかは、金利差と残りの期間で変わります。まずは借り換えの損益計算に、ご自身の現在残高・残り期間・現在金利・借換後金利・借換諸費用を入れて借り換えそのものの効果を確かめ、そのうえで上の表のように「諸費用分を借りた場合の利息」を差し引いて考えると整理しやすくなります。損益分岐の考え方は借り換えの損益分岐点、諸費用を回収できるまでの期間は諸費用の回収期間で扱っています。

含めるかどうかを決めるときの確認点

  1. 手元資金:諸費用を払った後も、生活費や急な出費に備える資金が残るか。残らない場合は、含めることで手元資金を守る意味があります。
  2. 事務手数料の型:定率型(借入額×率)か定額型か。定率型は借入額を増やすと手数料も増えます。定額型の場合は保証料が別にかかる商品もあるため、保証料の有無と金額も見積書で確認します。
  3. 含められる費用の範囲:事務手数料、登記費用、印紙税、火災保険料などのうち、どれを含められるか。金融機関によって異なります。
  4. 上限と審査:借入額は担保評価や返済負担率などの審査で決まります。諸費用を含めた額で審査が通るかは、申し込んでみないと分かりません。
  5. 住宅ローン控除:借り換え後の住宅ローン控除は、借り換え前の残高などとの関係で対象額が決まります。諸費用を含めて借入額が増えた分の扱いは、国税庁の説明と税務署で確認してください。考え方は借り換え後の住宅ローン控除にまとめています。

注意すること

よくある質問

借り換えの諸費用はローンに含められますか。

含められる金融機関・商品があります。ただし、含められる費用の範囲や上限は金融機関ごとに異なるため、公式ページと見積書で確認してください。

諸費用をローンに含めると、総額はどれくらい増えますか。

諸費用の額、金利、期間で変わります。この記事の前提(残高2,500万円、20年、金利1.0%、定率の事務手数料2.2%)では、現金で払う場合より約11万円増えました。

事務手数料が定率型だと、借入に含めたときに何が変わりますか。

手数料自体が増えます。定率型は「借入額×率」で計算するため、諸費用を含めて借入額を増やすと、その分の手数料も上乗せされます。

手元資金が少ないときは、諸費用を含めたほうがよいですか。

一概には言えません。手元資金を残す安心感と、総額が増える負担を比べて判断することになるため、ご自身の家計に合わせて専門家や金融機関に相談してください。

出典(確認日:2026年10月28日)

借入2,580万円の例では、借入増800,000円に対する費用増を含む総費用792,800円との差7,200円は、費用ではなく手元に残る資金です。返済と現金払いの合計を比べた差110,960円から、この残金を資産として差し引くなら実質差は103,760円です。資金を使わず残す仮定かどうかを区別します。返済額は各ローンの月額を円単位で丸めた比較例で、金融機関の端数処理とは異なります。

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