繰上返済と住宅ローン控除の10年要件
住宅ローン控除は「10年以上にわたり分割して返済する」借入が対象です。期間短縮型の繰上返済や借換えで返済期間が短くなると、控除の対象から外れることがあります。
公式の記載
- 国税庁 No.1211-1:控除の対象は、10年以上にわたり分割して返済する方法になっている新築等のための一定の借入金または債務
- 住宅金融支援機構「繰上返済」:一部繰上返済をした結果、返済期間(初回返済日から最終回返済日まで)が10年未満になった場合、住宅借入金等特別控除の対象外になる
- 国税庁 No.1233:借換え後の住宅ローンも、10年以上の償還期間であることなど控除の要件に当てはまる必要がある
数え方:初回返済日から最終回返済日まで
機構の記載では、返済期間は「初回返済日から最終回返済日まで」です。残りの期間ではなく、借入当初からの通算で見ます。例えば当初の初回返済から5年たったローンで期間短縮を行い、最終回返済日が初回から9年後になると、通算9年で10年未満です。
本稿の計算例(仮の数字)
| ケース | 初回返済からの経過 | 繰上返済後の残り期間 | 通算の返済期間 | 10年要件 |
|---|---|---|---|---|
| A | 4年 | 7年 | 11年 | 満たす |
| B | 5年 | 4年6か月 | 9年6か月 | 満たさない |
| C(借換え) | — | 借換え後12年 | 12年(新ローン) | 満たす |
この表は本稿の計算です。金利・残高・費用はすべて仮の数字で、特定の金融機関の条件ではありません。元利均等・ボーナス返済なし・金利一定として計算しています。
期間短縮を選ぶ前の確認
- 返済予定表で初回返済日を確認する
- 繰上返済後の最終回返済日を金融機関の試算で確認する
- 通算10年未満になる場合は、控除の残り年数分の控除額と、繰上返済で減る利息を比べる
期間短縮と返済額軽減の違いは繰上返済の期間短縮と返済額軽減で計算しています。
相談先・申込先の選び方
繰上返済後の最終回返済日は返済中の金融機関で確認できます。控除の適用に関する判断は所轄の税務署に確認してください。
公的な問い合わせ先は相談先・問い合わせ先の一覧にまとめています。税金は税務署、登記は法務局または司法書士、個別の契約条件は返済中・申込予定の金融機関が確認先です。
出典
確認日:2026年10月13日。金利・手数料・税制は改定されます。手続き前に各リンク先の最新の記載と、ご自身の見積書・契約書面で確認してください。
費用と条件を分けて、ひとつずつ確かめよう。